―精霊の祖の恋物語― 後編





風の精霊が、 ビルを突き破ったのだ…


今、リヒト達の前方の離れた所に現れる。


「くそッ、なんでこんな時にッ…。

 カルロッ!ソッフィアータッ!

 リリーもッ、下がってろッ!!」


いきなり現れた精霊に目を向けながら、

その場にいたみんなに声を掛ける。が……。


「私だって参戦する。

 あなた一人で倒せる相手じゃないわ。」

「そうだッ。俺も加戦するぞッ!」

アウラとカルロは

リヒトにそう大きな声で言った。


リリーは、黙ってリヒトを見つめる。


「お前らが、相手できるような

 奴らじゃないッ!!」

リヒトはアウラ達を見て、必死に叫ぶ。