アーテルの話を聞いた、

アウラとカルロは驚いた様子で反論する。

「精霊を一人相手でッ!?

 そんなの無理に決まってますッ!」

「そうだッ。

 リヒトは、そんな力はないッ!

 普通、人間。能力者が一人で

 精霊を倒すという事例がありません。」


アーテルは冷静に淡々と言った。

「それが、あるんだよ。

 目の前にいる。

 シュテルネン・フォティゾ・リヒト君が、

 今日、精霊を一人で倒した能力者だ。


 数十人がその様子を目撃しているし、

 実際にその成果がある。


 7体中6体の精霊は、リヒト君。

 そして…

 リリーさんが、倒してくれたよ。」