「リリーさんッ!」

アウラはすごく嬉しそうな顔で、

リリーに近づいてくる。


リリーはリヒトの手を握る力を強めた。


リリーの様子が気になったのか、

声をかけるアウラ。

「どうしたの?

 リリーさん、顔色悪いわよ?大丈夫?」


アウラに聞かれて、

リリーはビクッとなったが……

「あっ…だッ大丈夫です…。」

と、何とか返事を返すことが出来た。


アウラは、リリーの様子を不思議に

思ったのか首を傾げるが、

深くは聞いてこなかった。

「…そうですか。……で。」