今まで、一緒にならなかったということが
不思議なくらいなのだ。
要するに自分の注意力が足りなかった…。
という話だ。
リヒトは、アーテルを睨むのをやめ、
アウラ達の方を見た。
「お前ら…きてたのか。」
「私達が来てなにか不味いことでも
あるのかしら?」
うん。かなり、ある。
大問題発生だ……。
2人は、リリーが精霊の祖だとは知らない。
それを知って、どういう反応をするのか分からない。
もし…もしだ…拒否なんてことがあると、
リリーは少なからず、絶対に傷つくだろう。
ふと…隣にいるリリーを見る。
リリーは2人がいる事に驚いて、
目を見開いていた。
そして、握っている手が少し震えていた。

