アーテルの言葉に、リヒトはため息をつく。

「まあ、そうですが……。

 それで、ここにいる精霊の属性は?」


リヒトがそう聞くが、

アーテルはそれには答えず、

別のことを言い出した。しかも…意味不明。

「あー。ちょっと追加のお知らせ。」


リヒトはアーテルの言葉を聞くと

顔を引き攣らせる。


追加……?何を言ってるんだ?アーテル。

まだ働かせる気か……?


頭の中が混乱している中…

「はッ…?」

リヒトが声を出すと…アーテルは言う。


「暴走した精霊がもう一体出現した。」


アーテルはルトの予想通り、

仕事を増やす…。


「あと……。」


その後も言葉を続けようとしたが……

アーテルの言葉が発せられる前に事が起こる。


それは…リヒトにとって…

いや、どちらかというと…リリーにとって…

一番起こって欲しくない事だった。