―精霊の祖の恋物語― 後編





リヒトはリリーを抱き寄せた。



「なんで、こういう事するかなぁ。

 姉貴はッ。

 後で怒鳴りに3学年に乗り込むかな…」


「リッリヒト君ッ。」


恐る恐るリリーはリヒトの名前を呼んだ…


「んッ?」


リヒトは、リリーの顔を覗く。


その時には、

リリーの知っている優しい笑みだった。



そして…

リリーは安心したのか、

「うぅ…。」と泣き始める。


いきなり泣き出したリリーに

困惑する。


リヒトは悩んだ結果。

最終的に、背中を優しく擦る。



暫くそうしていると…

リリーは、泣き止んだ。