「…シュテルネン氏。あと…それから、

 この人を渡して欲しいみたいですよ。」


フロストはリヒトが肩を貸して、

立たせている隊長に目を向けて言った。


まだ…隊長は気絶しているらしい。


リヒトはSDM機関の人に渡した。


リリーとリヒトはその時…

どういう状態(抱き合っている状態。)か、

今…やっと理解したため、スッと一斉に離れる。


その後、コソコソと話し合いを始める。

「リヒトッ。何とかせいッ。」

はじめに言い始めたのはリリー。

「いや、何とかって言われても……。

 スルーしとけば、みんなスルーするだろ?」

と、リヒトは適当に案を出した。

「そうなのか?」

リリーは真剣な顔つきで、

リヒトを見ながら言った。