「ふむ。よかった…。」
リリーはコクンと縦に首を振ると、
リヒトのところへ更にギュッと抱きつく。
「…本当にごめん。心配かけたな…。」
リヒトはリリーを、
空いてる方の手で抱き返した。
「本当じゃッ。
もう、すごく心配したのじゃぞ。
リヒトが居なくなったら…我は…。」
まだ涙を流し続けながらリリーは言った。
「こうして今一緒にいるだろ?大丈夫だ。
俺は居なくならない。」
背中をポンポンしながら、
リヒトはリリーをしっかり見て、言った。
「……リヒト。」
リリーもリヒトを真っ直ぐ見る。
2人が、そう話していると…。