「危険…?リヒトが…?」

リリーはとても胸が痛くなる。

リヒトの入って行ったアパートを

リリーはボーッと見ていると…


“もしかしたらです…。……!?”

シュニーが突然、苦しみだす。

そして、頭を両手で抑え始めた。


“…リリー様ッ。ちょっともう…。

自我が暴走しますッ…早くッ…私をッ

止めてくださいッ…そして、

青年のところへ行ってあげて…下さいッ!”


シュニーは顔を歪めて、苦しそうにしながら、

リリーにそう、必死に訴えた。


リリーはシュニーに対し、

何度も声を掛ける。


“早くッ!!”

シュニーはリリーに向かって叫ぶ。


いきなりのことにリリーは戸惑うが……。


「すまないのッ…。シュニー。」

リリーは涙を堪えながら、手を上げる。


すると…

リリーの上に

いくつか土の塊が空中に現れた。


「シュニーッ!すまないのッ!」と

涙を流しながら、手を前に突き出す。


土の塊は一直線にシュニーの元へと向かい、

1つの土の塊がシュニーの体を貫いた。


貫かれたシュニーは…


“ありがとうございます。リリー様。”

という言葉を残して、

リリーの前から消えていった。