―精霊の祖の恋物語― 後編






「…そうか。」


リリーの性格が

ようやくわかってきた気がする。


リヒトは、「はぁ。」とため息をついた。


リヒトのいきなりのため息に…

困惑するリリー。


「どッどうしたんですかッ?

 リヒト君ッ。」


「いや、何でもない。

 俺と別行動の時意外は、

 俺から離れるなよ。絶対に。」


リヒトはリリーの目を真っ直ぐと見て言う。


リヒトの真剣さに少しビビりながらも、

コクンと頷くと…。


またリヒトは、リリーの手を握って、

教室とは、逆方向に歩き出す。


その行動にリリーは疑問を問いかける。


「教室には戻らないんですか?」



そう言うとリヒトは…。