「シュニー…すまなかったの…。」
リリーは頭を下げた。
「じゃが…我はお主を…
倒さなければならん。
とりあえず、ここではなく
アパートの前に行くかの…。」
リリーはシュニーを見て辛そうに言う。
「我のせいでこうなってしまったようなもの…。
我は、何にも出来ないのか……。」
そうリリーが悔しそうに呟いていると…
何処からか、いきなり声がした──。
“リリー様。
大切な方と出会ったんですね。
下でその方がリリー様をお待ちです。
本当は、私がその役に
なりたかったんですが……。
でも、リリー様が笑顔でいてくれれば、
十分です…!!
さて……言いたいことも言えました。
ですから、リリー様。
この私を始末してください。
今の私は暴れ回るだけの精霊に
なってしまいましたので……。”
「シュニー!?」
リリーは精霊を見る。精霊はまだ睨んでいた。
しかし、また声が聞こえる──。

