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リリーが、まだ…リヒトに出会う前……。
まだ、孤独で居続けると自分の中で、
決めていた時の話である。
精霊の森。
その最深部に、精霊の祖が住んでいた。
精霊の祖が住んでいる最深部は、
とても広く、不自由無く暮らせるような
ところだった。
「今日も暇じゃな…。」と、
リリーが大きめの一人用ベットに寛ぎ、
ボソッと呟いていた時のことだ。
「じゃあ、遊びましょ♪リリー様♪」と
最深部の出入り口から覗いて、
話しかけてくる子がいた。
その子こそが、シュニーという名の
水の精霊である。
「我は一人でいるのがいいのじゃよ。
じゃから、去れ。子供。」
と、リリーは言うと…。
「…はい。」
頷くが、とても寂しそうにしながら、
シュニーは去って行った。
それからもシュニーは、
リリーの住んでる最深部へと通った。

