「おい、俺が警告してやってるのに
無視とかマジで怒るぞ。
…死にたいのか?
あの隊長は俺が助けてやる。が…
どうしても、
死にたい奴はここに残ればいい。
ただし…俺は知らん。」
ギロッと鋭く睨んで、底冷えのする声で
静かに言うリヒトに全員、真っ青になり、
鳥肌が立つ。
先程まで騒がしかったのに、
あっという間に辺りはシーンと
静まり返った──。
静寂して数秒後……。
ある男性の能力者が…
「シュテルネン氏の言うとおりに、
一時退避するッ!!」
と言うと、能力者達が次々に退避していく。
リヒトは、「はぁ。」と息を吐くと、
屋上を見上げた──。

