まあ、フロストの疑問には十分な理由だが…

また新しく疑問が生まれる。

「なぜ、わざわざそんなことを?」


リヒトはニコッと笑みを浮かべて、

リリーが戦っている屋上を見ながら言った。

「アパートを壊さないようにですよ。」


“アパートを壊さないためッ?”

そんなことを考えて戦うのか?

精霊の祖はッ!?


フロストはリリーの考え方に驚く。


フロストとリヒトの話を聞いていた、

能力者達も目を見開き驚いていた。


「そんな事を考えているんですか?

 リリーさんは。」


「そうです。ですから、能力者の人達は全員。

 退避をお願いします。」

と、リヒトはフロストにお願いをした。