「あの、フロストさん。」

そう言い、リヒトはフロストの方を向いた。

「シュテルネン氏どうしましたか?」

フロストもリヒトの方を向く。


「ここから、能力者全員を

 避難させてください。」

リヒトのお願いに疑問を抱いたフロストは

聞いた。

「なぜ?」


屋上で戦うのだから、ここは被害がなく、

安全だとフロストは思う。


フロストが何故聞き返したか、

理由がわかるのか、リヒトは話し始めた。

「リリーは、屋上から地面に精霊を

 誘導するでしょう。そのためです。」