「…分かった。
アーテルには俺から言っとくから…
リリーは自由にやってくれればいい。」
微笑みながら、
リヒトはリリーの頭を優しく撫でる。
リリーは安心し、嬉しそうな顔を見せて、
「リヒト君。ありがとう。」と、
笑顔でお礼を言う。
「あぁ。…もし、耐え切れなくなったら…
無理するな。俺に言うんだぞ?」
リヒトの言葉に深く頷くと、
リリーは地の精霊の姿に変わる。
髪はブロンドで、瞳の色は朱色。
そして……
白とオレンジ、朱色の装束を纏っていた。
リリーがリヒトの方を向くと、
リヒトとリリーの目線が交わる。
すると…
リヒトは真剣な様子で頷く。
それに対してリリーも頷き返すと、
屋上へと向かった。

