―精霊の祖の恋物語― 後編






一方…リリーは落ち着きがない様子だ。


「どうした?」



「あっ。はい。制服というのは

 初めて着たのでちょっと…

 落ち着かないというかですね…。」



「そうなのか?」



「はい、なかなか紛れ込む勇気もないですし…


 それに…私…。」



「…?」


「年齢的にかなりオーバーと言いますか…。

 ちょっと…いえ。

 かなり入りづらいんですッ!」


リリーは涙目になりながら、

大きな声で言った。


「あー。なるほど。」


コクンと頷いて、リヒトは言う。


「納得されると…なんか…傷つきます。」


リリーはリヒトの反応にガクーンとなり、

ショボーンとなる。