―精霊の祖の恋物語― 後編





先程の隊長だった。


「隊長。ちゃんとシュテルネン氏に

 紹介してください。

 いつも手伝ってくれてますし…。」


チラッとフロストは隊長を見る。


隊長のテラは居づらそうにしている。

暫くすると…ボソッと自分の名前を言う。


「…テラ・ウィルダネス・アルバだ。」

はぁ。とフロストはテラの前で

盛大にため息をつくと、ジト目で言った。


「隊長。しっかりとしてください。

 情けないですよ。」


「グッ……。」と、


テラは仕事の後輩、フロストの言葉…

“情けない”という言葉に、

地味にグサッと心に傷を負った。