確かに後ろに人の気配がしていたが、
まさか…あの睨み合った隊長だとは
思いもしなかったリヒトは…。
「あの、隊長ってさっきの人ですよね?」
と聞いてみる。
「えぇ。テラ隊長よ?」
テラ隊長か…。って……
名前…聞いてなかったか?と、
リヒトは、今になって…ふと思う。
「そういえば、名前聞いてませんでしたね。」
「今、気づいたの?ふふふっ。
ほんと君、面白いわね。
私はSDM機関。副隊長。
グラス・ヴァッサー・フロスト よ。
よろしくね。それと…。
あそこにいる…面倒くさい人。
……隊長。もういるのは分かってますから…
出てきてください。」
物陰にいる人はビクッと肩を震わせる。
すると……
渋々出てきて、こちらに向かって歩いてきた。

