「あの……

 なんで、俺達についてきたんですか?」

と、リヒトは女の人を見て言う。


「ただ、お手伝いをさせて頂こうと

 思っただけです。


 それから……精霊の祖がどのような人物か

 知りたかったといった感じですね…。


 シュネルネン家の皆さんは、

 精霊の祖を受け入れていると聞いたので

 少し、その様子も見てみようと

 思いまして…。」


女の人はリリーを見つめて、そう言った。


「そうですか。

 …そういう考えの人もいるんですね……。


 …本当に…みんなが言ったことを

 真に受けて、

 中身を見ようとしない人ばかりですよ。

 この世の中は…。」


女の人の言葉に少し驚きつつも、

そういった考えを持つ人がいて、

嬉しく思うリヒトだった。


女の人は微笑んで、リヒトの言葉に頷く。


「そうかもしれませんね。

 しかし、中には……


 シュテルネン家の方達のような人も

 いらっしゃいますよ。きっと…。」