隣に立っていた女の人が大きな声で言った。
「あの、精霊の祖なんですか!?
この少女は!?」
リリーはビクッと震えて、
リヒトの服の布を掴む。
リヒトはリリーの方を向き、
頭を撫でながら「大丈夫だ。」と
優しく言うと、また能力者達の方を向く。
「…それが、なんですか?」
「君はなんで精霊の祖と一緒にいるんだッ。」
隊長が憎いという感情を露わにして言った。
「あり得ないといった口振りですね。」
そんな顔にリヒトは顔を歪めて言う。
「当たり前だろうッ。
誰がそんな…憎しみの塊のような奴と
一緒にいたいなんて思うんだッ!」
隊長と呼ばれる男の人は、
リリーを鋭く睨んで大声で怒鳴った。

