―精霊の祖の恋物語― 後編





今までのリヒトの強力な能力を見ていた、

能力者達は唖然として突っ立っていた。


その人たちのほうを向き、

リヒトはニッコリと笑みを浮かべた。


「精霊の始末が終わったので…。


 代表からの伝言が……

 中心都市の精霊を、抑えてください。

 とのことです。」


先頭にいた隊長と呼ばれる男は、

リヒトを信じられないように見て言った。

「君は…一体何者だ…?

 あの精霊力はッ…?」


「そういえば……。

 名前を言っていませんでしたね。


 俺はシュテルネン・フォティゾ・リヒト

 と言います。」


リヒトは自分の名前を言うと、お辞儀をした。


名前を聞いた能力者全員は、

目を見開いて、リヒトとリリーを見ていた。


その中で…隊長の人がリリーを見て言った。

「ということは…君は…。」



リリーはリヒトの後ろに隠れて、

しがみつく。