―精霊の祖の恋物語― 後編





当の本人はというと……

「あれ…やり過ぎかこれ……?」

なんか…呑気なことを言っている。


リリーはそんなリヒトに、

「結構やってしまいましたね…。」

と苦笑いを浮かべて言った。


「そうだよな…。でも…まだ……。」と、

火の精霊を、リヒトは目を細めて見た。


火の精霊は自分の周りに

つくられた氷を溶かし、リヒト達に攻撃。

邪念の籠もった炎を放つ。


リヒトも負けてはいられない。

一瞬にして、分厚い氷の壁をつくった。


火の精霊の放った炎は、

ゴゴゴーッという音を立て、

リヒトのつくった壁に一直線に向かって来る。


数秒後…大きい衝撃音が辺に響く。


そこには、

リヒトのつくった氷の壁が多少…

溶けているが残っていた……。


リヒトのつくった氷の壁を突き破ることが

できなかったらしい…。