ギャーギャーと呻き、叫んで暴れていた。 次々に炎の攻撃を辺りに…ばら撒く。 リヒトにはこの精霊が “暴れたくて暴れているわけではない”と… 叫んでいるように感じた。 確かに…“無理やり”動かされてるように、 今のリヒトには感じた。 リヒトは、ふと…リリーを見た。 リリーは手を小刻みに震わせている。 そのため、リヒトはリリーの手を 優しく握った。 それにビクッとするが… リリーもリヒトの手を握り返した。 いつの間にか…… リリーの手の震えが収まっていた。