―精霊の祖の恋物語― 後編





「まあ、そうだよなぁ。」

アーテルは即…何故か、いじけ始めた。

絶対、わざとだ……。面倒くさい…。


リヒトは深くため息をつくと……

「……出来る限りの事はする。」


リヒトの言葉を聞き、アーテルは今度…

ニコッと悪戯な笑みを浮かべた。

「ありがとうッ。リヒトッ。

 流石、私の部下だなッ。」

その後、リヒトの背中に回りこみ、

肩に手を乗せてトントンした。


その行動に対して、イラッとしながらも、

リヒトは冷静に質問をする。


「それで…一番被害が多いのはどこだ?」


「えーとね…。」

デスクに向かい、

ガサガサと書類をあさるアーテル。


ちゃんと整理しとけよッ。と、

ツッコミしたくなるリヒト。