今にも即効…帰りそうな雰囲気のリヒトに、

アーテルは急いで話を始めた。


「あぁ。分かった、分かったッ。

 最近、暴走した精霊が出現する数が

 多いんだよ。

 …それも、とても力が強い。


 リヒト君たちも一度、

 そういう精霊と戦ったことが

 あっただろう?」


「まあ、そうだな。あの時か…。

 まだ数日前だからな。」


数日前のことを思い出す。

あの時は大変だった…。

リリーがいなかったら、確実にリヒトは…

死んでいただろう。