アーテルの言葉に、
リヒトは眉間にシワを寄せ、呟く。
「…変わった?」
アーテルは頷いて、説明を始めた。
「あぁ。能力の方はもちろんだが、
お前の考え方も変わっている。
前の君の場合…。
精霊のことを考えては、いたが…
それでも君の行動の中核は、
人類のことを考えてのことだった。」
真剣な目を向けて言う、アーテルの言葉に、
リヒトは耳を傾ける。
「でも…今の君はどちらかというと…
人類ではなく、精霊に近い。
考え方が、少し精霊の方に
味方をし過ぎなような気がする。」
アーテルの言葉を聞き終えると、
リヒトは頷いた。
「そうか……。なるほどな。」

