暫く、部屋が沈黙に包まれる。


すると……

腕を組み、深刻な顔をしてアーテルは

口を開いた。


「そして、もう1つ……。驚いた事がある。

 いや、少し不安な気持ちも感じた。

 お前のことだ。」


リヒトは自分を指さし不思議そうに

聞き返す。


「……俺?」


「お前が、精霊側に行かないか。

 心配なんだよ。」


アーテルの言葉に対し、リヒトは低い声で聞く。

「どういう意味だ?」


深くため息をつき、アーテルは言った。

「とりあえず…

 お前は、前と比べて随分変わった。」