リヒトは作り笑みを浮かべて、

アーテルを見た。


そんなリヒトの様子にアーテルは

顔を真っ青にした。

「それで、アーテルさん。


 …お前がやった事には

 かなり怒っているんだが。」

言い終わるとアーテルを睨むリヒト。


「ごめんって、

 ちょっと確認したいことがあってな。」


愛想笑いをしていたアーテルだったが、

一瞬で表情が変わり、かなり真剣な様子になる。

部屋の中に緊張がはしる。


「…それで……リヒト。どうするつもりだ?

 ……確かに、精霊の祖はこの娘だと

 言うことには、かなり驚かされた。」

そう言いながら、アーテルはリリーを見る。

リリーはリヒトの後ろに隠れて

服の布を掴んだ。