「けど、やっぱりダメだったんだよね」
「どうして……?」
「噂になったの。あたしと先生が外で会ってるって」
直が俯く。
あたしは空と海が入り交じった地平線を眺めて話を続ける。
「噂が広まるにつれて友達にもハブられて、親にも見放されて。だけど先生がいれば頑張れると思ってたんだ。けど先生は……」
『まだ噂だからいくらでもデマだったとごまかしがきくんだ。このままじゃ俺は、家庭と職の両方を失ってしまう……!だから、だから未央……』
「全部なかったことにしてくれ」
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