靴を脱ぎ捨てて裸足で砂浜を駆ける。 暖かくて柔らかい砂の感触がとても気持ちいい。 白波が足を撫でてはひいていく。 「きもちー!」 潮の匂いに包まれながら手でバシャバシャと海水を空へ投げる。 そんなあたしを微笑ましそうに見つめながら直がゆっくり歩いてきた。 「海、ちょー久しぶり!まじ楽しい!」 「よかった」 直の笑った顔は、なんとなく安心する。 そう思った自分がなんだか照れくさくて、海水をおもいっきりかけてやった。