あたしはベットの下に乱雑に転がったカバンを手探りで持ち上げ、煙草を取り出し火をつけた。 白煙がユラユラと天井へ昇っていく。 旨いか不味いかは正直よく分からなかったけれど、イライラが少しだけ収まる気がして手放せない。 あたしはゆっくり煙を吐き出した。 ジリジリと燃える煙草の先。 紫煙のむこうには、何もみえない。