初めての言葉に さっきとは違う直の真面目な顔に どうしたらいいのか分からなくて、黙ってそっぽを向いた。 「……そんな悲しいこと言うなよ」 「……あんたに何がわかんだよ。あたしはもうこんな場所で生きたくないんだよ。愛してるフリして都合が悪くなったら見放すくせに」 友達だって 親だって アイツだって。 もう、みんなどこにもいないじゃない。 「そんな糞みたいなものが愛なら、もう何も要らない」