霊能カウンセラー ミコ 「眠りの部屋」

ミコはナツミの肩を軽く揺らして起こした。
「もう、済みましたよ。これで、大丈夫なはずですからね」
「今までこの部屋で目覚めると、いつも付きまとっていたあの重くて辛い感覚がありません!」
ナツミは、嬉しそうな表情を見せた。
「眠ったまま、ほぼ突然死のような状況で亡くなった女性の意識に、ナツミさんの意識が共振してしまってたようですね」
「それじゃ、この部屋に前に住んでいた方が・・・?」
「いいぇ、おそらくはその女性はこのマンションの、他の部屋に住んでいた方だと思いますね。ナツミさんと同世代ぐらいで、似たようなお仕事の状況で、その時の境遇が似ていたんでしょうね、そんな場合に、ちょっとしたきっかけで、共振してくっ付いてしまうんことがですよね」
「そうなんですか・・・、なんか怖いですね。もう、大丈夫なんでしょうか?」
不安げなナツミは問いかけた。
「大丈夫!もう心配要りません。この部屋の気もとっても良いですし、ナツミさんの気もクリアーで元気になってきましたから」
「あっ、そうなんですか?ありがとうございました先生。助かりました!」

「眠りの部屋 終わり」