俺らの飼い主様

その瞬間……俺の中の残っていたわずかな理性がプツンと音をたてて切れた。

襲いかかろうとしたその時…

ペシンーという音がしたかと思うと女が「何するのよ」と叫んだ。

その人影は言った。
「逃げなくていいの?貴女が怖がっていた化け物が来るわよ。私にとっては貴女が化け物だけど」と。

女は思い出したかのように、複雑な表情をして逃げていった。