俺は橘 蓮斗。

「蓮斗~私、もっと蓮斗と一緒にいたいなぁ~」と甘えた声で香水の匂いをさせながらメイクはバッチリの女がすりよってくる。
気持ち悪いし、離れてほしいがキツくは言えず……と思っていたら日がくれて来てしまっていた。

「帰らないとお前ここの住人じゃないよな?」と帰るよう促すが、帰る気配は一切ない模様。

空を見て俺は勘づいた。いや、勘づくのが遅かった。まさか、満月だったとは。