(ある日、事件は起きた。俺は、日が暮れかかってきたから帰らなければと走ってた。そうしたら女の子の悲鳴が聞こえた。嫌な予感がして走っていくとすぐ分かった…そこにいたのは、男達に引っ張られている……久しぶりに見る妹の姿が。)
驚いた顔をさせ、「それで」と促すだけ。
(妹も俺に気づいたらしく、お兄ちゃんと叫ぶ。俺は妹と男達の間にわって入った。その時だ。日が落ちてしまったのは。みるみる変化していく俺。恐怖のあまり声すら出ない様子の妹。男達に至っては一目散に逃げ出した。)
「そう。妹さんは?」
(この前会ったときの女覚えてるか?)
「えっ?うん。私がビンタした子ね」
冷静に思い出し答えると、若干笑った蓮斗。
(あいつがいった言葉は妹に言われたのと全く同じものだ。「近づかないで…化け物」ってな。違うのは妹はその後気絶したってとこだな。その後、久しぶりに両親から連絡があった。期待したのがバカだったよ。「私達の前に二度と現れないでくれ、お前は私達の子供なんかじゃない、 化け物が」だとよ。)俯いて、苦笑した。
(俺さ、そのとき思ったんだよ。本物の化け物になってやるってよ。その後は夜な夜な人間を襲った。人間の時に近づいてきたやつを獣になる姿を見せては、化け物と言われては襲い続けた。全てを受け入れてくれるやつがいるんじゃないかと期待しながら。そんなやつ現れるわけなくて。でも、誰かを傷つけても俺の心は晴れるわけはなくて…何語っちゃってるんだろうな俺は。)
驚いた顔をさせ、「それで」と促すだけ。
(妹も俺に気づいたらしく、お兄ちゃんと叫ぶ。俺は妹と男達の間にわって入った。その時だ。日が落ちてしまったのは。みるみる変化していく俺。恐怖のあまり声すら出ない様子の妹。男達に至っては一目散に逃げ出した。)
「そう。妹さんは?」
(この前会ったときの女覚えてるか?)
「えっ?うん。私がビンタした子ね」
冷静に思い出し答えると、若干笑った蓮斗。
(あいつがいった言葉は妹に言われたのと全く同じものだ。「近づかないで…化け物」ってな。違うのは妹はその後気絶したってとこだな。その後、久しぶりに両親から連絡があった。期待したのがバカだったよ。「私達の前に二度と現れないでくれ、お前は私達の子供なんかじゃない、 化け物が」だとよ。)俯いて、苦笑した。
(俺さ、そのとき思ったんだよ。本物の化け物になってやるってよ。その後は夜な夜な人間を襲った。人間の時に近づいてきたやつを獣になる姿を見せては、化け物と言われては襲い続けた。全てを受け入れてくれるやつがいるんじゃないかと期待しながら。そんなやつ現れるわけなくて。でも、誰かを傷つけても俺の心は晴れるわけはなくて…何語っちゃってるんだろうな俺は。)


