俺らの飼い主様

「来ないかと思ったよ～」と半泣きぎみにいうのは動物愛護団体のお偉いさん。

なんか今日は動物じゃなくて、人間のオッサンばっかじゃん。私の専門外だよーって思っていたら……

半泣きぎみだったオッサン達が真剣な顔になった。

「君には悪いんだがこの町の矢聖（やせい）高校に転校してもらいたい。」

「はいぃぃぃー？なんで？」

「ここの町にはとある秘密がある。夜間の立ち入り禁止というのを聞いたことないかい？」

「知ってますよ。確か、自然保護地区じゃなかったですっけ？でも、夜間だけって変ですよね……」

「まぁ～僕からは詳しく説明できないが、転校先の校長が教えてくれるからね☆」と年のわりには若～いオッサンがウインクしながら、かるーい感じで言った。

ちなみに私はこの力で報酬は貰ってないから。