透明少女

「蒼さん!透花が来たー!」


荒いノックをしてコウは蒼さんの部屋に飛び込む


「失礼します、蒼さん」


青い髪、青い目、まさに青色そのもの


「やあ、透明な花、久し振りだね」

「はい、お久し振りです」


蒼さんの恐ろしい程に整った顔には寝ていないのか深いクマが出来ていた


「透明な花、青に入らないかい?」


この言葉は来るたびに必ず言われる
口角を軽く上げ、冗談を言うように言う
だけど、目だけはいつも本気の目

だから私はいくら蒼さんが冗談を言うように言おうとも、本気で答える


「私がここに協力するのは…生きる為であって、ここに入りたいからじゃありません」

「君は生きることに執着していなかったじゃないか。なら、ここに…青にはいってもいいだろう?」


蒼さん、今日は粘るな…

いつもは、そう言わずにと言って終わりなのに


「…確かに、私は生きることに少しも執着してませんでした……でも………私は大切な人を守る為に、今は生きることに執着していたい…」


悲しそうな顔をする蒼さん
だけど、その目にはどこか嬉しそうだ
何かを企んでいるような怪しい色



「…蒼さん……一応言っておくけれど……………」




『コウ、蒼さん、ごめんなさい』

『貴方達が凛を狙うならば私は貴方達でも許さない』