「乃々羽、一緒に回らない? 自由だし」


「え、いいの?」



私がそう言うと、未愛の後ろにいた2人の友だちの1人が私の肩に腕を回した。



「ええねん ええねん。

うち、あんたと話したいなって思ってたし」



私の肩に腕を回した女の子は少し肌が黒くてショートカットでボーイッシュな女の子だ。

そして初めて聞く関西弁。



「うちの名前は寺内 妃沙(てらうち ひさ)! あんたの名前は山崎 乃々羽やんな?

未愛からよく話し聞いてたで! よろしくな〜」



肩に回していた腕を解き、今度は私の右手を取り、握手。


ニカァっと清々しい笑顔を見せる寺内さん。笑顔がまるで太陽みたいに眩しい。