私は大きくうなづくと、ナオ先輩の前に腰を下ろした。



お弁当箱のフタを開けて、
お母さんお手製のお弁当を食べる。


食べながらも、ナオ先輩と昨日のドラマは面白かったとか、友だちの話とかをしゃべる。



……そうだ。 ずっと、胸に引っかかっていたことを今言おうかな。


“あのひと”は私がいま通っている高校の卒業生で、

そして、屋上の鍵を先生から取っていたみたい。


なぜ、ナオ先輩が屋上の鍵を持っていることがとても不思議で仕方なかった。