「おはようっ 乃々羽(ののは)!」
「おはよう、未愛(みあ)」
私の名前は山崎 乃々羽(やまざき ののは)。
待っていた友だち、麻生 未愛(あそう みあ)のまっすぐな髪に憧れている、どこにでもいる、新高校1年生。
「遅くなってごめんね!」
「ううん、大丈夫だよ。
未愛、遅れそうだなって思ったらほんとに遅れたから私の勘、スゴイや!」
なーんて、すこしふざけて言うと未愛はペロッと舌を出し、「めんごめんご」とふざけて謝る。
未愛はとにかく美人。
中学を卒業して、すぐさま染めた茶髪は痛むことなく、まっすぐ腰まで伸びている。