鷹虎の守姫


百合歌side

まさか、あの状況で助けてくれる人がいたなんて思わなかった。

それに、彼の強い所以外はかなり優しく、気さくな人だった。

あの時は溢れ出す感情のまま告白してしまった。

でも、私の正体を知ったらどうなるんだろうと心配していたのは杞憂に終わった。

なぜなら彼があんな言葉を言ってくれたからだ。

彼は母の前で堂々と私の名前を口にした。

母は、よくテレビとかを見る人らしく、すぐに私の正体を見破った。

始めのうちは私のことを知って青ざめていた。

だけど、すぐに普通の顔に戻り、あんなことを口にした。

私はかなり嬉しかった。

その日の夜は、少し彼とお喋りをしてから、彼の母が用意してくれた部屋で寝た。