それから数10秒後、自分でも信じられないくらい強かったことを自覚して、僕は彼女に手を差し伸べて立ち上がらせてから言った。

「大丈夫?怪我はない?」と。

すると、顔を真っ赤にしながら、小さくはいと答えてから、今度はなにか決意をしたような目と少し期待した目で僕を見て、言い放つ。

「わ、私、あ、貴方にほれまひた!つ、付き合ってください!」

そして、その言葉を吟味して、出てくる答えは一つ。

つまり、こう言ってるのか?

『私、あなたに惚れました。付き合ってください』

って、え?なんで?

そう思いながらも迫力に負け、思わず「は、はい…」と言ってしまった。