僕「まあ確かに、転ばせられればそれでいいかなと思っていた程度でした。まさかあんなに吹っ飛ぶとは思ってなかったから、内心かなりビックリしてます。でも、これが…気の力なんですね。」

ボス「もし君に気を完全習得したいという気持ちがあるなら、蝶原グループに出入りすることを俺が許そう。本家の方には道場があって、その道場をどうするかは俺に一任されてるから、問題は無いはずだ。それと俺は、お頭の側近みてぇなものだから、そういうのも任されるんだよ。あと名前は擱騙 崚(おくがた りょう)だ。」

僕「……せめて気を感じるくらいにはなりたいです。教えてください。りょうさん。」

崚「分かった。明日にお前の家に迎えに行くからそのつもりでいてくれよ!…っと。聞き忘れるところだったよ。お前の名前は何だ?」

僕「原田 風強(はらた ふうきょう)です。」

崚「お前も変わった名前してんな…。分かった。この俺を吹っ飛ばしたっていうのはものすごく重いから、明日までに何言われてもいいようにしとけよ?」

僕「……は、はい…?」

僕のこの言葉は、肯定ではなく、意味を聞いている方だったのだが、彼、りょうは肯定の意味だと思い込み、そのまま去ってしまった。