衝撃的な出会いをした後の帰り道は本当に飛べそうなくらい足取りは軽かった










(お礼がしたいからとか言って連絡先とか
聞いておけば良かったかな)










などと考えながらアパートに帰宅した










うちのアパートはよく怪奇現象が起こると少し近所では有名である。











その噂の1つにこんなものがある。










「4号室の地縛霊」










これは4号室は誰かが借りているがその人物を見た人がいないと言うものだ











近所のマダムたちに聞いても1度も会ったことがないそうだ。












そして時おり部屋から女の子のすすり泣く声なども聞こえるそうだ











そんな噂があることからあまり4号室に
近づく住人はいない。











そしてそして私はなんとその隣の5号室に
住んでいる。











女の子のすすり泣く声を聞いたのは私だ













そんなある日、仕事先の飲み会で帰りが遅くなり、夜中の2時半頃に帰宅した。










少し気味が悪いな、などと考えながら鍵を開けようとしていたその時










ガダッ! ギギィィィッ










まさかの4号室の扉が開いたのだ











こういう時人間は二種類に別れる









自分のみを案じてすぐ自分の部屋に入るか
怖いもの見たさでその場で待機するか










俺はどうやら後者だったようだ。












カツッ カツッ カツッ












靴を履き出てくる音が聞こえる











その時私は見てしまった










白い肌、長い黒髪、左手にはエロゲー














・・・・・ん、んん!?!?












そこには見覚えのある女性が立っていた











さっきお財布を拾ってくれた人である












お互いに目が合う


















































長い沈黙が流れた










すると











黒髪の女性
「えっと、あの......良かったらどうぞ」










まさかの部屋に招かれてしまった










その時にはもう完全に酔いからさめていた