「ただいまでーす」
「お帰りー」
「あの、お母さんちょっと」
「もしかして、莉奈にあった?」
「なんで、それを?」
「あのこ、泣きながら電話してきたんだよ」
「え?」
「優に奥さんいたぁー!って私まだ未練タラタラなのにー!ってね(笑)」
「あの!莉奈の家とかわかりますか!?」
「えぇもちろんわかるわ」
「教えてください!」
「いいわよ」


「ここか」

ピーンポーン ピンーポーン

「はーい」

ガチャ

「え!」
「よう!勘違い女」
「帰って」
「やだ」
「なんでよ…帰ってよ」
「じゃあ、なんで泣くんだよ!」
「うるさい、とりあえず家入って」
「ごめん」
「ううん」
「で、本題だけど」
「俺誰とも結婚してねぇーし、付き合ってもないから」
「そうなんだ」
「しらばっくれんな!お前母親に泣きながら電話したんだろ!」
「してない」
「嘘つくな!」
「…」
「はい!電話しましたね」
「はい、しました」
「お前は今、どうしてほしい?」
「何が」
「俺の彼女になりてーか聞いてんだよ!」
「…」
「どっち!」
「……なる」
「あ?何聞こえねー」
「優の彼女になる」
「おーいいこいいこ」
「やめろ!」
「はー、いいだろ俺の彼女さん」
「ふん!」
「はいはい、素直になりましょうね」