空気と透明

瞳が空に色を与えるように、櫛原賢治は丘の上で手で草を食んだ。

風は夕凪。
風は空気のカラダと声。
不意に闇、
「情けねぇ顔すんなよ、賢治」
かーくんが、後から付いていたのだ。
「情けねぇって、男だよな」
克己はしばらく追の言葉を待った。