「おじゃまします…。」
「お帰りなさいませ。歩様に姫乃様。
お待ちしておりましたよ。」
「え?」
「今日からここに住まわれるのですよね?
お部屋に案内いたします。」
「え、ありがとうございます。」
「はい。でわ、こちらへ。」
「ここです。」
ってえ?
「えっとここは?」
「はい。歩様と同じお部屋でということでしたので、ベットをご用意させて頂きました。」
「は?」
「なにかご不要なものでもありますか?」
「え、いいえ。ありがとうございます。」
いや、まて。不要なものなんてあるはずない。
不要じゃなく"不満"だ。
どうして同じなんだ。
「あの、歩さん?」
「なにかしこまって。きも。」
「あのね、どうして同じなの?聞いてなしい!てか意味わかんない。」
「なに?なにか不満でもございますか?」
「ありありよ。なんで一緒なのさ。」
「いやなら出ていってもいいよ?行く宛があるならの話だけど。」
ゔ…。こいつはずるい。
「う…。ないです。むしろ有難いです。」
「素直になればよろしい。てことで、風呂。」
「あ、うん。どこ?」
「え?ここ。」
「え?!ここにあの?!」
「うん、そこ。」
「うわ、ほんとだ。ひっろ。」
「そう?」
「こんな広いところに…。いつも1人で?」
「1人以外で誰がいるんだよ。笑」
「なんか寂しいね。」
「なら一緒に入る?」
「は?なんの冗談。笑
面白くないよ。」
「本気。なんせ今日から2人だし。」
「いーや。遠慮する。」
「ふっ。間に受けるなんてやっぱ可愛いね。」
「うわ、なんてやつ。むかつく。」
「はやく、入ってこいよ。待たせるな。」
「あ、ごめん。」
なにここのお風呂。
チョー気持ちいい。
「あがったよー。」
って、寝てるの?
嘘でしょ?
「ねぇ歩…おき…きゃっ。」
いきなり引っ張らないでよ。
「ん…
姫乃…。」
なに寝言。
びっくりする。
そのまま目を閉じてゆっくり
歩を抱きしめながら寝ていた。
「お…き…姫乃。おい。おーい!」
「んー…。うるさい。」
「おまえいつまで抱きしめてんだよ。」
「え?」
目をこすりながら目を開けると
綺麗に整った歩の顔が目の前に…。
あの数ミリで口がつきそう…。
「うっわ!!!」
「なに。びっくりする。」
「いや、こっちのセリフだわ。ちけーよ。」
「んだよ。キスしてほしかった?笑」
「はは。朝から冗談なんて付き合ってられない。」
「起きられましたか。姫乃様。」
「あ、はい。すみません。」
「いえ、ご食事の準備が出来ましたので持ってまいります。」
「あ、それはどうも。ありがとうございます。」
「いえ。滅相もないことです。お待ちください。」
「あんたは凄いのね…。」
「なーに。今更だろ?」
「なんか申し訳ないよ。住まわせてもらって。」
「ならメイドでもするか?」
「は?冗談でしょ?笑
あのフリフリをわたしにきろと?あれじゃなかったらしてもいいけど…。」
「いや、あのフリフリを来て"はい、あ〜ん♡"ってして。」
「いや、きもいだろ。ぞっとする。」
「いいじゃん。俺専用のメイド!いいね決まりだっ!」
「はぁ?!やめて!いやだよ!やらないよ!」
「なら追い出すよ?」
ニヤッと笑いこっちを見てくる。
え、やめてやめてやめて。
「ぜひやらせてください。(怒)」
「わかればよろしい。」

