それからお姉ちゃんがアメリカに行く日。
わたしは最後に見おくりに行った。
歩は忙しいみたいで来れないらしい。
「お姉ちゃん!元気で。頑張ってね。」
「凛々花。体には気をつけるのよ。」
「うん!お母さん、お父さん、姫乃ありがと。」
「蓮琉!元気でっ!また会おうね!」
「おうっ!姫乃もいい人見つけて幸せなれよ!」
「言われなくてもそうするつもりー!」
「はは。笑
相変わらずだな。」
「ふふ。ありがとう。」
最後に蓮琉は口パクで
"だ,・い・す・き"
そう言って、私の前から消えた。
その時は涙が溢れた。
わたしも大好きなのに。
どうして、わたしたちは結ばれないんだろう。
あの頃のわたしはそう思ってた。
大切な人を失った18歳最後の頃。

